性感染症について

感染している人との性行為により感染します。病原菌を含む精液・膣分泌物・血液などが、粘膜や皮膚に接触することで感染します。日常生活では感染しません。

クラミジア感染症

性感染症の中で一番感染者数が多い病気で、クラミジア・トラコマティスという病原体が原因です。感染していても半数以上の方が症状を感じないといわれています。症状としては、おりものの増加・下腹部痛などがあります。放っておくと卵管炎をおこし、不妊や子宮外妊娠(卵管妊娠)の原因になることがあります。パートナーも感染している場合があり、パートナーも一緒に加療することが重要です。

淋菌感染症

淋菌という病原菌による性感染症です。クラミジアの次によく見られ、症状もクラミジア感染症とよく似ており、無症状のこともあります。また、クラミジア感染症との重複感染が約2割の方に見られます。

トリコモナス腟炎

トリコモナスという原虫(寄生虫の一種)による性感染症です。無症状のこともありますが、特有の悪臭のあるおりもの増加や外陰部のかゆみが見られることが多いです。

性器ヘルペス

単純ヘルペスウイルスによる性感染症です。外陰部などに水疱が見られ、それが破れて潰瘍(ただれ)ができ、強い痛みを感じます。排尿時に痛みが強くでることもあります。潰瘍の滲出液中にウイルスが存在し、接触により感染します。ヘルペスウイルスは細胞の中に潜みますので、一度感染すると症状を抑えることはできますが、ウイルスを死滅させることは困難です。ただ、再発を抑えることは可能です。再発を繰り返し困っている方はご相談ください。

尖圭コンジローマ

ヒトパピローマウイルス11型により、外陰部などにカリフラワー状の疣贅(いぼ)ができる性感染症です。自覚症状がないことがほとんどですが、放っておくと徐々にいぼは大きくなり、数も増えます。また、腟内や子宮頚部にもできることがあり、早めの診察をお勧めします。治療は、レーザー治療や軟膏塗布などがありますが、再発する可能性が高く、数ヶ月後の診察も必要です。

他に、梅毒・HIV・毛じらみなどもあります。

性感染症は、早期発見・早期治療が重要です。放っておいても自然に治ることありません。ほとんどの病気は治療可能ですので、早めの検査をお勧めします。また、パートナーと一緒に加療することが大切です。

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